前回の続き24:00完全に意気消沈していたikasuiは、ホテルに入りエレベーターホールへと向かった。途中、何気無しに横のローソンの方に目を向けた。若い女性が一人で買い物をしているのが見えた。しかし、もう声を掛ける気にはなれなかった。ikasuiはそのままエレベーター前まで行き、「↑」ボタンを押した。最後の最後にまた地蔵をした。これで空港ナンパは終わりだ。そう思って溜め息をついた、その時だった。ふと、後ろから先程ロ...

『いらっしゃい』『どしたのォ？つらいことがあったみたいねえ。手を見せてちょうだい』『…あなた今、彼女を探しているでしょ』『どうしてそれを！』『どうしたらあの……どうすれば彼女を……』『空港よ』『空港に行くのよ。そこでナンパをしなさい。きっと理想の彼女が見付かるはずよ』『……』『アホなこと言ってんじゃねーぞクソババア！』『……』「空港でナンパして理想の彼女を手に入れる」金曜日 13:45ikasuiは、精子と卵子が飛び...

前作「ナンパで生まれた国際交流」火曜日 23:10春の訪れを感じる暖かい陽気の3月中旬。ikasuiは、精子が渡米する街 ミナミの商店街を歩いていた。『早く理想の彼女がほしい……』『もうワンナイトなんて嫌だよ……』そんなことを考えながら病んでいると、目の前を背の高い金髪の白人女性が通り過ぎた。高い鼻に、透き通る様なグレーの瞳。その特徴的な顔立ちは、彼女がハーフではなく生粋の欧米人であることを物語っていた。彼女は早足...